燈籠祭

 

 

 10月末にpixivに投稿したものです。同月28日の漫画デイリーランク137位に入りました。

 共感覚本の取材過程と上梓以降、共感覚者およびその領域に関心のある多くの若い方々と知り合いました。

 彼らに共通して感じられるのは「安らぎを強く求めている」ことです。

 HSP(超神経過敏)も原因のひとつでしょうが、それよりも、ツイッターなど発言型SNSのタイムラインを追うことによるストレスは相当大きいと思います。

 私たちは「見たくないものが安易に目に入ってくる」環境を生きています。

 私たちは人類史上初の、他属性の本音に無防備に曝露している世代です。

 ネット以前、見たくないものが目に入ってくることは、今思えば驚くほど少なかったんです。

 今も努めてタイムライン閲覧を避ければ見なくて済みます。

 ・・が、傷つきやすいHSPの人ほど発言型SNSを見がちでなおさら傷つく・・という皮肉が生じています。このことを私は結構深刻に感じています。

 私なんぞが何ほどのものを描けるわけでもありませんが、見て下さったかたが少しでも安らぎを感じていただける作品を描いていこうと思っています(とはいえフェチストですからフェチ表現は続けますし、安らぎ系以外のドフェチなのも描きますぜ^^)

 ・・で、ひとくちに安らぎ系といっても、私はどうしても、日常とか郷愁とか旅情とか、そういうものの中に存在する「ふとした闇」を描いていきたいので、純粋に明るく優しい安らぎ作品は今までも描けていないし、今後も描けないです。

 黄昏時を「逢魔が時」ととらえて、「夕空の美しさ」と「魔境に引きずり込まれる怯え」とを共有した昔人の感覚、ああいうの好きなんですよ私。

 だもんで、今作「燈籠祭」もそんな感じで描きました。

 燈籠って、幻想的な美しさの中に、何となく逢魔的というか、あちら側・・・死後の世界を照らし出してるような雰囲気も感じますよね。

 そういう、ちょっと怖いような情景の中にある安らぎが好きです。

 ・・・それって安らぎといえるかぁ?というツッコミは有りです(笑)