漁村の場末で魚のカレー

​ むかし読んだ推理小説に、銚子の利根川河口で中年刑事が魚のカレーを食べるシーンがありました。

 粗末な店でカレーを食ったら具が魚肉だった・・というだけの、行にしてわずか3~4行くらいだったと思うんですが、さびれた町外れの寂寞が感じられて、とても印象に残りました。

 その後、そのシーンは数十年間ワタシの脳内で醸成され、いろんな場末的要素が加わっていって、もう描かないと気が済まなくなっちゃいました。

 

 ・・なので描きました。

 原画と文言入り差分の2枚です。

 場所は架空世界の鱚海、空子が住む東漁港の外れ。

 

 着想元の小説の店はたぶん、こんなにボロくないのでしょうし、光る蛾も飛んでません。

 タクアンとかアルミの皿とか、無愛想なおばちゃんとかも、数十年間の脳内醸成の産物です。

 私が高校生のころ・・・昭和末期まではこういう、秩序の光に照らし出されない闇の領域みたいなのが各地にあって、そこは不安で不衛生で危なっかしいのだけれども、そのぶんとても謎めいていて、少年少女が空想を膨らませられる《禁断の夢の空間》でもありました。

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